INTERVIEW with Cloud Nothings

 

Edit, Interview : Hiroshi 

Translator : Satoko Akai

photo by Shiori Ikeno

 


 

———— 音楽を始めるきっかけになったものはなんですか?

ディラン:いつも音楽がある家庭に育ったんだ。両親も音楽が大好きで、誰も弾かないのになぜかピアノが家にあったからピアノ弾いてたり。他の物事よりも音楽が一番得意だったんだ。普通の子供みたいに勉強やスポーツが全然好きじゃなかった、音楽意外に得意なものがなかったからそれを続けてきたんだよ。

 

———— 一番最初に作った曲は?

ディラン:初めて作った曲は56歳の時にピアノでご近所さんの消防士の歌を作ったんだ。すごい覚えてるよ、バカげた歌だった(笑)、ワンコードで歌詞も付いていなかったよ。 

 
———— 今まで見たライブで一番印象に残っているものは?

ディラン:あ~、いい質問だね。3年前にボストンで見たライリー・ウォーカーのライブかな。即興っぽいフォーク音楽で、ライブになると凄まじい。ボストンの小さいバー見たいなところで見た時は本当に信じられないくらいすごかった、クレイジーなジャズっぽい感じもあって。あれは最高のライブだった。あとはビル・オーケット(Bill Orcutt)とクリス・コルサーノ(Chris Corsano)のライブだね。ビルはギタリストでクリスはドラマーなんだ、あれは本当にクレイジーなライブだった、観客も発狂してて。よかったよ。あと一番最近観て本当によかったのはMoon Bros.って名前で活動してるマット・シュナイダー(Matt Schneider)のライブだね。クリーブランドのボーリング場であったライブに行ったんだ、観客は誰もいなかったけどね(笑) でも彼は僕が知ってる中で一番うまいギタリストだよ。見ていて怖いくらい上手だった。

 

 

 

Moon Bros.はHiM そして The Exciting Trio などに在籍していたシカゴのミュージシャンMatt Schneider によるソロ・フォーク・プロジェクト

 

———— Cloud Nothingsの曲を聴いているとひりついたパンクやハードコアの匂いを感じます。そのような音楽は聞きますか?そこから学んだことはありますか?

ディラン:もちろんだよ。青春時代はそう言った音楽しか聴いてこなかったからね。エネルギーを感じるし、早い音楽が好きだった。最近はもうあんまり聞かなくなってしまったけど。だけどSuburban Lawnsってバンドは未だに聞いてるし、ずっとレコード探してるよ。今日も探しに行ったんだけどなかった…。

 

 
———— Suburban Lawns…、どこのパンクバンド?

ディラン:カリフォルニアの80年代の変なパンクバンドだよ、ポスト・パンクっていうのかな?
 


 

————  Pyouthは友達と始めたウェブマガジンです。DIY精神を持っていますか?またそれについてどう思いますか?

ディラン:うん、もちろん。そうやってバンドが始まったしね。自分たちで音源作ってネットで公開したり、今でもやるよ。今日物販の販売を会場のスタッフにお願いしたら売り上げのちょっとを取られるって聞いて、それなら自分たちでやるよって言ったんだ。いつもは自分たちが立って売ってるからね。それに僕が好きなバンドって変な誰も知らないようなバンドばっかだし。そういうバンドって全部自分たちで行動を起こすし、それって楽しいことだしね。ウォルマート(世界最大のスーパーマーケット)で買い物は嫌いだよ、小さいDIYされたものが好きなんだ。
  ———— 最後の質問です。バンドを始めようと思っている日本のキッズたちに一言お願いします!

ディラン:いいねいいね。周りがそれはダメだって言っても、好きなことは続けよう。魅力的でやってみたいものがあるならやったほうがいいよ。バンド組むのはいいアイディアだよ、やったほうがいい。
  

Cloud Nothingsのライブはアンコールなしの60分で終わった。セットリストはほぼ新譜からで昔の曲は4曲しかやらなかった。僕はそのバンドの姿勢に感動した。最後にやった「Realize My Fate」のディランのラストの絶叫が頭から離れない。この日のすべてがそこに詰まっているように感じた。たまらなくなって僕は拳を振り上げた。彼らは大事な物を失うことなく変化し、進化し続けるバンドだと思った。マンネリ化することを大嫌いで、新しく自分を刺激してくれるものを受け入れ変化していく。彼らは今の自分たちを常にかき鳴らしてる。まさに人生そのものだ。次、日本にきたとき彼らはどんな音で僕らを夢中にさせてくれるのだろう。

 

2017/4/11@恵比寿リキッドルーム

set list

1. Up to the Surface

2. Modern Act

3. Psychic Trauma

4. Darkened Rings

5. Enter Entirely

6. I’m Not Part of Me

7. Sight Unseen

8. Strange Year

9. Stay Useless

10. Things Are Right With You

11. Pattern Walks

12. Internal World

13. Realize My Fate

Photo Gallery

Cloud Nothings

米オハイオ州クリーブランド出身のディラン・バルディ率いるロックバンド。当時18歳だったディランの宅録プロジェクトとして始動、ネットにアップした音源が噂となり、後にクラウド・ナッシングスとして11年にアルバム・デビューを果たす。12年にスティーヴ・アルビニのプロデュースで制作された2作目『アタック・オン・メモリー』でローファイ路線から攻撃的なオルタナ・サウンドへと進化。同年6月Hostess Club Weekenderで来日し話題をさらった。14年にはバンドとして更なる進化を遂げた意欲作『ヒア・アンド・ノーウェア・エルス』を発表。数々の音楽媒体にてその年のベストアルバムに続々とランクインするなどその人気を揺るがないものとした。そして17年1月、待望の4thアルバム『ライフ・ウィズアウト・サウンド』をリリース、同年4月来日公演を行った。

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