PART TIME PUNKS

グアイズ加速!

———— ユウシくん入った後のアー写も良かったもんね(笑)。

ヒロシ:ユウシと3人のあの距離感ね。

ユッキー:絶妙な距離なんよね(笑)。 

2016年撮影

2017年撮影

———— 今回のアー写と並べてみたら距離が縮まってるかもね。でも、そっからはもう今に続いてる感じだよね。Car10とのスプリットがあって。

ヒロシ:あれは、先に福山MUSICFACTORYでライブが決まってて。

キャプテン:ずっと俺らを呼んでくれてるヒロキってやつが、せっかくだったら、僕の好きなバンドでグアイズのつながりあるバンドと一緒に来てほしい、Car10も呼びたいので、来てくださいよって。そのライブが土曜日だったから、前後で一緒に回ろうってことで足利と静岡も入れてツアーにしたんよね。そしたらCAR10の川ちゃんから「音源出しません?」って言われて。なんかこう、俺もやりたいなってちょっと思ってはいたんやけど、なかなか言えなくて。向こうもどう思ってるんかわからへんっていうのがあったから、言われた時めちゃくちゃ嬉しくて。

———— あれはなんか違う匂いが入って来たよね。グアイズがKiliKiliVillaからっていうのも新鮮だったし

キャプテン:その後すぐ動いてくれて。

———— 東京に出て来て、初めて自分たちで引き寄せた、一つの主張的なリリースだったよね、

キャプテン:ツアーも音源持って回るんやったら全然違うと思うし。

———— レコーディングも一緒にやったんだよね?

ユッキー:そう、1日で。

ヒロシ:ユウシが入って初レコーディングやったからね。ガチガチになってて(笑)。

ユウシ:緊張したなぁ。直前で「Teen heven」のイントロが違うことが判明して。「え?嘘やん?この弾き方じゃないの?」って、そこからどんどんドツボにハマって(笑)。

ヒロシ:どんどん違うベースになってたもんね。

キャプテン:俺ら3曲、CAR10も3曲の6曲で、足利で録音して。安孫子さんも立ち会って、その場で曲順も決めて。それが7月頭とかやったんやけど、8月のツアーで先行発売やったから。

ヒロシ:1ヶ月くらいだから、だいぶスピード感は早いよね。

———— ちょうどそのトレーラー作って、ユッキーのおかんにバレかけたんやな。

ユッキー:私バンドをやってることを親には言ってなかったんよ。そしたら「誰かのバンドの動画に出てるよな、あれ良かったで」って言われて(笑)。いや、私のバンドやし!って。

皆:爆笑

———— お母さんなんで知ってたんすか?

ユッキー:お母さんスマホにしてからfacebookをやり出して。それで私が出て来て、そっからヒロシに飛んで。ヒロシのこともサークルの後輩っていうので覚えてたんよね。そしたらヒロシの投稿から、スプリットのトレーラー動画が出てきて、まだあの時の友達と仲良くしてもらってるんやな~って言われて。今も仲良くしてるよ!、当たり前やん!って感じよな(笑)。

ヒロシ:めっちゃおもろいやん!ユッキーは家が厳しいんよね?

ユッキー:そう。大学4回生の時にグアイズに入ったんだけど、その途中から、まだそんなことやってんの?って言われたことがあって。そこから何があっても絶対言わんとこって思ってたんよ。その時はヘルプでやってる、くらいに言ってた。東京に出るときも、うまいこと言って出て来てた。

———— やっぱ、グアイズについて一番思うのは、最初っからバンドやるべきやつがやってるんじゃなくて、別に普通に生きてたかもしれないやつが、音楽の力で、どんどん転がされて、曲ができて、アルバムができて、そしてツアーに出るっていうバンドマジックを感じる。安孫子さんも、グアイズの在り方は地方でバンドやりたくてくすぶってる子もすごい励まされるんじゃないかって言ってて。本当そうだなって思う。自分たちが想像できないことがどんどん起きて行くやん。1人では絶対こうはなってないことが、メンバー4人と周りに反応して起きて行く。「東京来なよ」とかさっきのCAR10の一言とか。

キャプテン:それは本当にあるかもな。

ヒロシ:巡り合わせの連続だもん、ずっと。

ユッキー:確かに、全部影響受けて引っ張られてるかもな。うち、バンド絶対やりたくなかったらやってないけど、でもバンドやりたいと思って始めたわけでもないし、バンドマンになりたいなんて一度も思ったことなくて。ステージに立つのだって、緊張するからすっごい嫌で。それは未だにあるけど(笑)。楽しめるようにはなったけど、最初の頃はずっとは泣いてたからな。

ヒロシ:そうや、ユッキー最初は泣いてたわ!

ユッキー:ステージ立つの嫌やし、見られるの嫌やし、もう本当嫌!て思ってた。だから自分には不向きなことをやり始めたなってずっと思ってた。でも「ユッキーバンドやろうよ!ドラムやって」っていう一言だけで「私がやらな!」って思って、なんかそれだけでずっとやって来たるかもな。

ヒロシ:ユッキーおらんかったら、おれらずっと二人でリフの出し合いしてたかもしれんもん。ドラムマシーン入れて…。だから、俺もバンド組めて本当に良かったなって思う。

———— このあいだの全感覚祭もそうだったけど、大学ぶりに久しぶりに会ったやつとかも居たやん。ライブでいろんな場所に行って、いろんな人に会えるっていうのは、またこれから何かが始まるってワクワクもあるし、自分たちがさびれずに、自分たちが転がるぞっていう気持ちで、どんどん転がっていくっていう面白さがグアイズが一番体現していると思うんよな。

ヒロシ:俺ら、ほんまにツアー好きよな。それは昔から。

———— 今回もツアーはいろんなとこ行くんだよね。意気込みは?

キャプテン:とにかく、行きたいところは全部行きたい!前よりも繋がった人も増えたし、また新しい場所、知らない場所にも行きたい。それってのすごい楽しみやし。それがずっと繰り返しあるんやと思ったら、ほんまオモロイなって思う。バンドやる上での楽しみとして、ツアーに行くっていうのはメチャクチャデカいんよな。

———— キャプテンのディストロの動きもそうだけど、グアイズの点と点を繋いで行くような在り方はやっぱりすごいよな。ネットのお陰もあるけど、日本は特に狭いというか。今って、沖縄行きました、北海道行きましたって行っても別に驚かれないやん。比べるのも変だけど、昔の伊能忠敬が日本歩き回ってた頃なんて、もう大冒険だったわけやん。だから、狭くなったぶん、夢がなくなったなって思う。でもグアイズは1つ1つの場所を大切にして、濃いものにしたいっていう気持ちを感じるんよね。


2ndアルバム『After my vacant』完成!

———— じゃあアルバムの話を。このアルバムは8曲入りで、ユウシくん入ってからの、今のグアイズを。

キャプテン:そうやな。やっぱりユウシが入ってからの、今までのグアイズを、バシッと込められたと思う。

ヒロシ:「BOYS」はMEAN JEANSのツアーの時に完成した曲よな。

キャプテン:せやな。あれはモモちゃんが辞めるって聞く前にできた曲なんやけど、歌詞は「Say GoodbyeとSay Hello」なんよね。辞めるなんて全く知らんかったのに、ああいう歌詞を書いてて、結構自分でもびっくりしてる曲やな。なんか不思議よなぁ。

———— 「BOYS」はMEAN JEANSのツアーで初めて聞いた気がする。

キャプテン:その前からずっと作ってたんよね。

ユッキー:アルバムの入ってる曲で一番古いのは「BOYS」かもね。

キャプテン:せやな。アルバムの最後に入ってる「3カウント」なんかは、モモちゃんが抜けて3人時代に作った曲やし。そこからはユウシが入って来て、どんどん曲ができて。

———— 4人で作った最初の曲は?

ヒロシ:「よろしく」って曲かもな。アルバムには入ってないんやけど。

ユウシ:そうかも。兄弟盃の時にやった気がするもん。

キャプテン:そこからスプリットの話が来て「耳鳴り」と「Teen heven」「can be cool!」が出来て。それでスプリットツアー行って「Stupid Days」ができて。で、またツアーに行って「Breaking out」ができてって。

———— やっぱりツアーがデカいよね。

キャプテン:ホンマでかい。ツアーから帰って来たら曲ができるんよな。

ヒロシ:アルバム全体では、最近ライブでやってる曲順に近いかもね。

ユッキー:「耳鳴り」が1曲目なのがすごい新鮮かもな。

キャプテン:アルバムを十三月からリリースするってなって、十三月チームのみんなで曲順とかも考えて。で、そこで気づいた曲の立ち位置もすごいあった。特にアルバムの中で一番新しい曲Small Rifleの位置が自分的には発見で。ライブでもどこでやったらいいかわからないような曲で。アルバムではラストの前(7曲目)なんやけど、それがすっごいしっくりきて。

ヒロシ:うん、聞こえ方が変わったよね。だからライブでもよくやるようになったし。

———— 音源出して、ライブでもやれるようになる曲ってあるよね。

キャプテン:あとは、ジャケットがすっごいはまったような感じがある。

ヒロシ:ちょうど全感覚祭の前日に完成したよね。

キャプテン:ジャケはマヒトが撮ったんよな。確か、GEZANからシャークが抜ける最後のツアーの時。


———— 東京で1回しか見れないのはキツイって、名古屋のCLUB UPSETまで遠征して見にきたんよね。で、移動するときに、車で座るとこないから荷台に乗せてて。めっちゃ暑いから上裸になって、トランクで寝てる時のキャプテン。なんか、そのアクション自体がキャプテンっぽいな。

キャプテン:メンバーの皆ライブやから、疲れたらアカンと思って、荷台に行ったんよね。そん時やな。

———— タイトルのAfter my vacantは、どんな意味が込められてるん?

ヒロシ:これはキャプテンが持って来た。

キャプテン:ピストルズに「Pretty Vacant」って曲あるやん。なんか、それが頭にあって出て来た言葉なんやけど。「vacant」って空虚とか退屈、空っぽみたいな意味なんやけど。ずっと自分の中のアルバムのイメージとして「なんか退屈やけど、バンドやってる時はやっぱり楽しいな」って思いがあってさ。歌詞もそこにつながってるし、やっぱ結局それやねん。あんまり意味とかも言わんほうがいいとは思うけど。直訳したら空虚の後ってことやけど、その先についてっていうか。

 

———— A Page Of Punkの勉さんとか、number twoのうし君も反応してたよね。

キャプテン:「vacant」って言葉は、パンクスは反応してくれるな。

———— キャプテンの言う「空虚」に肉付けすると、生活とか音楽のない日、普通の何にもない日ってことだよね。

キャプテン:そうやね。パッと見たらネガティブに感じる人もいるのかもしれないけど。

———— アルバム作ってから出て来た言葉?

キャプテン:アルバムが完成して、何回も聞き返してる時に出て来た。他にもタイトル案はあったけどしっくりこなくて。もうちょっといいのがあるはずやって。

———— このアルバムはどういう時に聞かれたい?

ヒロシ:うーん、俺は凹んでる時かな。このアルバムは俺にとっては泣き虫な感じがしてて。それでも力強く進んでいく感じ。結構、自分と似てるっていうか。弱さも持ってるけどポジティブに進んでる感じがするんよね。

ユウシ:俺はそうだなぁ、鼓舞する時に聞いてほしいかな。バイト行くときかな(笑)。

今後の野望・そしてワンマンライブ

———— 今後の野望みたいなのはあるの?

ヒロシ:全感覚祭は野外のデカいステージでやって、そん時のEコード鳴らした時の気持ち良さが忘れられなくて。すげぇいい景色だったんよ。だから、大きいところでもっとやりたいなって気持ちがあるかな。あの日はすごい夢見れるステージだったから。

———— 大きいステージとかたくさんの人前でやるって、他では替えがきかない感覚だと思う。

ヒロシ:うん。なんかイメージがかわったな、全感覚祭で。

キャプテン:全感覚祭でいうと、でっかいステージで人がたくさんいるっていうだけじゃなかった気がする。十三月のイベントだからってことだけではないというか。自分たちはそれだけ想いを込めてたし、夢あるステージやったよなぁ。

ヒロシ:俺的には取り戻した感じがするんよね、見失ってたものを。

キャプテン:それはあったかも。これこれ!っていう感じよね。

 

———— 遂に11月22日はFEVERのワンマンも相当挑戦だと思うけど、意気込みは?

キャプテン:DJもオープニングアクトもなし、まっさらの真っ向勝負や!

———— あれはなんで決まったの?

ヒロシ:あれは十三月の会議で、レコ発どうするよって話になって。そしたらマヒト君が「FEVERワンマンやろ」って。

———— 想定の範囲内を余裕で飛び越えて驚きがあるよな、やっぱ。

キャプテン:ほんまフライヤー巻いて宣伝してるだけじゃ、全然埋まらないと思うから。

ヒロシ:グアイズなりの頑張りを見せる時やね。そういえば東京に来たばっかの時、FEVERで一番最初にやった時は、人全然おらんかったもんな。

ユッキー:ソニーの新人オーディションみたいなやつやな。

キャプテン:あったあった! 誘われて出たんよね。

ユッキー:しかもフロアライブやったやろ?

ヒロシ:ちゃうで。

ユッキー:あれ、フロアでやった記憶があったんやけどな…。

キャプテン:あれはな、俺らがフロアに出すぎたんや。

皆:爆笑

キャプテン:もうイベント自体もよく分かんなくてさ、だから暴れたろって。

ユウシ:そこでワンマンやるなんて信じられないな(笑)。

キャプテン:でもFEVERの駒村さんはあの時のライブも良かったよって言われたよ。そのバンドがワンマンするなんて、すごいっすねって話をして。

ユッキー:ワンマンってだけで緊張するもんな。

ヒロシ:バイトの帰り道、毎日FEVERの前通るんやけどさ、ここかぁ~ってなるもん。

ユッキー:毎日イメトレできるやん(笑)。

ユウシ:来るてくれる人は皆、俺らのことだけを見にくるもんな!

キャプテン:今年の一発目も俺らFEVERでやったもんな。そういう意味ではいいよね。いやぁ~、楽しみやな!

 

RELEASE INFO

THE GUAYS 2nd Album 「After my vacant」 2017年11月15日発売

東京で活動中のグアイズが五年ぶりの2nd Full Album『After my vacant』を完成させた。1stAlbum砲撃から、CAR10とのスプリットroomshare ep.など経て約5年、新ベーシストゆうしが加入して新体制初の待望のフルアルバムを十三月の甲虫からリリースする。
レコーディングエンジニアにSupercarなどを手掛けるHiroaki Kanaiむかえ、クリアな歯切れのいい音像が全8曲分、疾走する。
日々の退屈なルーティンから生まれるどうしようもない気持ちを肯定しながらも払拭して前に進んで行く。そんなポジティブなバイブスに溢れるアルバムになっている。ジャケット写真はマヒトゥ・ザ・ピーポーによるもの。

発売日  : 2017年11月8日
品番 : jsgm24

【収録曲】
1.耳鳴り
2.teen heaven
3.Breaking out
4.Boys
5.Useless
6.Stupid days
7.スモールライフル
8.3カウント

LIVE INFO

2017年11月22日(水)at 新代田FEVER

「THE GUAYS 2nd album “After my vacant”release ONEMAN 」

act/
THE GUAYS

open 19:00 start 20:00

ADV ¥2000 DOOR ¥2500

ticket予約 : the.guays1234@gmail.com

profile

2010年6月頃 キャプテン・リョウスケVo.Gt、ヒロシGt.Vo、ユッキーDr.cho、モモBa.choのメンバーで大阪を中心に活動を始める。 2011年6月 初のDemo音源『GORUNGUN』を発売 この頃から地方や東京にも足を運び始め、ライブジャンキーになっていく。 2012年4月 初の海外アメリカツアーで飛び込む。 3本のライブがライブを重ねていくうちにどんどんライブが決まっていき、映画ロッキー発祥のフィラデルフィアまで足を運んだアメリカプチツアー。 11本のライブを決行。 2013年7月 NYtourEP発売 NYツアー時のライブ音源と行く前にカセットで録音した音源を、 カセットとCDで再発 2013年9月13日 @心斎橋火影 初のワンマン『砲撃』レコ発一発目 この後、拠点を大阪から東京に移す。 2013年10月10日 1st album 「砲撃」を自主レーベルより発売。 2014年4月 地方のやばい奴らを東京に招いての自主企画【RAW VIBE】やりはじめる。 2015年2月18日 2nd 7inchレコード『GOO!CHOKI!PUNCH!』を十三月の甲虫よりリリース。 ジャケはオーストラリアのレジェンドパンクバンドHard-ons Ray氏による書き下ろし。 2015年9月 十三月の甲虫主催でMean Jeans(US)を招き、GEZANと3バンドで最高の胸じんツアーを行う。 そのファイナルでベースのモモが脱退。 キャプテンがベースにチェンジし活動。 2016年2月17日 写真家池野詩織による、MEAN JEANS(US)、GEZAN、GUAYSの胸じんツアーの写真集『BUBBLE BLUE』をKiliKiliVillaより発売 2016年2月23日 新ベーシスト”ユウシ”が加入。 四人体制でまたはじまる。 2016年9月14日 CAR10とのスプリット『room share ep.』をKiliKiliVillaから発売。2017年11月15日2nd album 「After my vacant」発売。11月22日東京で初のワンマンライブを新代田FEVERで行う。

HP:http://theguays.com/

TWITTER:https://twitter.com/GUAYS_OFFICIAL

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